こころ葉

美しいものを永く側におきたいと願う気持ちは今も昔も変わりません。平安時代には、贈りものに金銀糸や色糸でつくった松や梅を添える風習や紙の造花を頭に飾る風習がありました。その造花のことを「心葉」と呼んでいたそうです。また、心葉には「心」「心ばえ」という意味も含まれます。今いちど、人が花を飾るということに向き合って生まれた、ひとつのかたち。みたての「こころ葉」を仕立てました。

染司よしおかによる染紙をつかい、一箱の中に二種のこころ葉を納めました。二種を組合せて浮かび上がる景色もあれば、一種でも季節を感じていただけるようなものもあります。日本の四季折々のしつらいをお楽しみください。

「葵桂」(5月1日~5月31日)
5月15日に行う京都三大祭りのひとつ、葵祭。平安時代さながら、御所から下鴨神社、上賀茂神社へ斎王代、勅使代などが行列してめぐります。衣冠や牛車、内裏宸殿の御簾までいたるところに飾られているのが、カツラの枝にフタバアオイの枝葉を絡ませた「葵桂」です。葉は似ているものの、カツラは天に向かって伸び、フタバアオイは地表近くにあるところから、カツラを「陽・天・男性」、フタバアオイを「陰・地・女性」の象徴とされ、ふたつで一対のお飾りとして今に伝わります。

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